こんちゃん!まるちゃんです。
今回紹介のぼうけんのしょは、国道429における青垣峠、榎峠越え区間です。
国道429は岡山県倉敷市を起点とし、終点の京都府福知山市まで至る総延長249kmに及ぶ一般国道である。429には今回走破した区間以外にも志引峠、高野峠など十二分に酷な区間がある。
今回紹介するのはその中でも最も酷な青垣峠、榎峠を有する、生野ー福知山区間だ。特に榎峠を有する丹波ー福知山区間は極悪で、大型車はもちろん通行止め、小型車さえ離合困難な区間が7kmにも渡って続く。
あまりにも極悪な幅員のため、当然地元の方々はバイパスの開通を要望し続けることになる。その長年の願いがついにかない、近年中に榎峠バイパスが出来る予定となっている。本当に喜ばしいことだと思う。走ってみればわかるよ、この区間を日常的に移動の経路として使うなんてとてもじゃないが無理ゲーだ。まあ、その結果としてこの旧道部分がどのような扱いになるかは、酷道マニアとして気になる部分ではある。
勇者の旅立ちはここから。
生野駅前のローソンの駐車場。
もちろん「からあげくんレッド」は勇者にとって、酷道走行における最重要アイテムであることは言うまでもない。
生野駅前から429をトレースすると、しばらく普通の市街地から集落を抜けることになる。
言うならば退屈、言い方を変えれば勇者にとって最もこの冒険において幸せな時間であったとのちの勇者は回想する!
青垣峠に近づくにつれ雲行きがあやしくなってくるも、酷道レベルMAXと言ったわけでもない。
勇者は「からあげくんレッド」をほおばりながら、余裕のドライブをこなす、、、ていたが、
「なぬ!?」
2km先、大型車通行困難の青看板があらわれた!
「総員!直ちに第一種警戒態制をとれ!」
勇者は搭乗者1名の車内の中心で叫ぶ!
そうは言いつつ、相変わらず幅員が広い道を進むうちに勇者は再び「からあげくんレッド」をほおばりながらドライブし始める。先ほど自分で叫んだセリフは何だったのだろうか?
そうこうするうちに、何となく峠のようなオーラが感じられるっぽいところに来た。
幅員減少の標識が見えるが勇者には内緒だ。
なんと!かの極悪非道と称される(言い過ぎ)青垣峠をあっさりと攻略!
しかしなんてりっぱな峠だろう。勇者の車何台分の幅員があるのだろうか!
普通に気分良く峠を満喫した勇者は再びハンドルを握り、「からあげくんレッド」をおもむろに手に取る、、、その時!
何が起こった!?
先ほどまでの幅員は一体何だったのか。あまりに今までの幅員との差に勇者は「からあげくんレッド」を助手席に投げ捨て、ハンドルを握りしめる!
残念ながら、勇者は先ほど自分で発した「第1種警戒体制」を自分で勝手に解いてしまっている!このギャップに耐えられない!
「なんじゃこりゃあ!」
勇者は松田〇作ばりに叫ぶ!
幅員はどんどん狭くなり、完全に1.2車線だ!
峠の頂上というのは県境であったり、市境になっていることが多い。青垣峠も朝来市と丹波市の市境である。また峠の鉄板として、峠を境にまるで風景が変わってしまうことがある。酷と言われる峠ほどそれが鉄板。行政区が変わるから当然と言えば当然だが。それにしても青垣峠ほど極端なのはまれではないだろうか?
冷静に解説している場合ではない!
やばい!!この幅員で別の勇者とのエンカウント!!
全然退避スペースじゃないんだけど、相手の勇者が木の根元に向かい車を乗り上げ、道を譲ってくれた!さすが勇者!勇者はこうあらねばと、勇者は勇者を絶賛する!
何とかHP1で峠を下った勇者は、安全地帯に駐車する。
冷や汗を拭いながら勇者は叫ぶ!
「皆の者!緊急評定を行う!出会え!」
残念ながら、このパーティーは勇者1人のため、誰も号令に呼応する者は現れなかった。
それでも勇者は叫び続ける!
青垣峠がこのありさまだ。かの榎峠なんぞ突撃しようもんなら、どんな目にあうか分からぬ!まあどんな目にあうか分からぬからこそ、そこに挑むのが職業としての勇者なのだがw
「勇気ある撤退、、、」緊急評定の決断を勇者が下そうとしたその時、、、
酷道走行の友と評される「からあげくんレッド」が勇者にベホマをかける!
決して1人ではない事に気づいた勇者は正気を取り戻し、クラッチをつまぎ、いざ!榎峠へ!
「う‘‘あ!出た!」
勇者は叫ぶ!
福知山方面大型車通行不能の警告。
「げ‘‘また出た!」
勇者は叫ぶ!
はっきりとこの先4km離合困難と公(おおやけ)に警告している!
目立つように、左折が429だと示されている。
まあ、ひとつ前の青看板にこの先は行き止まりとの告知はあるものの、どう考えても国道をトレースするなら直進であろう。道の立派さ、幅員的に、、、。
だって、左折したらこれだもの><
この先に進む道が、決して将来の自分の幸せにはつながらないであろう道を目前とし、勇者は2,3回バックギアにギアを入れ、撤退の準備をする。
酷道あるある。
どの道も国道に見えず、どちらへ行けばいいか分からない。
正解はまっすぐ直進して、住宅の間を通させてもらう。だが、これが正解なのが恐ろしい。
左舷前方に強力なエネルギー反応を検知!勇者は深く息を吸い、バックギアは右下だと復唱する!
車内に敵襲の警告音が鳴りまくる!普通にガードレールがない!
もう、後戻りはできぬ。勇者は観念し、ロ〇の剣と、ロ〇の盾を取り出し、戦闘態勢をとる。
幅員は1.2車線をキープ!(キープなんかしてほしくもないのだが、、、)
幅員の狭いつづら折りをぐんぐんのぼり、はるか右下に平野が見える。そして、その視野の間にはガードレールがない。酷道の基本を見事におさえている。
なにより、退避スペース、離合スペースがないのが榎峠区間の特徴なんだな。間違っても旋回、撤退なんて無理。
あ、もちろん先立っての警告通り離合も無理!
さて、、、これを離合不能という。
くさっても勇者!勇者はここで離合究極奥義の発動を決断する!!!
解説しよう!
離合究極奥義とはただひたすらに、かつやみくもに自分が後退し、相手がすきを見て離合してくれるのを待つ、ある意味他力本願の究極奥義である!
勇者は左後輪を斜面に乗り上げながら(たまたま側溝がないのが救いだが、この区間結構側溝あるよ)、ひたすらに後退し、天に祈る!
頼む!通り抜けてくれ!
かのイニシャ〇Dの藤原拓海は、ハチロクでガードレールに何センチのレベルでドリフトするというが、そんな感じ!サイドミラー同士がキスしそうなレベルでの離合!
危機は脱したものの、全然戦況が改善する気配がないのだが。
このガードレールのないつづら折りがもうほんとに、、、(以下略)
ガードレールは何らかの理由で、身支度して出て行ったしまったのだろうか?
全然戦況が改善しない。
全然幅員が回復しない。
全然退避スペースがない。
意地でもドライバーに何も与えないという強い意思を強く感じる!
ここでとうとう峠のオーラが変わる!いよいよ榎峠か!?
だが幅員は全く変わる様子がない!
「え!!!ガチなん!?」
勇者は北関東なまりで叫ぶ!
まさかこの幅員のまま峠かよ!?
ガチでしたー。
まさか榎峠まで幅員なし、退避スペースなしとわ!
勇者は離合究極奥義を駆使しつつ、ついに榎峠越え達成!
エンドロールへ。
なお、福知山側は油断はできないものの、若干幅員があり、つづら折り度?も落ち着く。
フィナーレ。
勇者の帰還。
この警告看板を見て、「ああ、、」と何らかの感情を抱いた方は、間違いなく酷道マニアだ(笑)
このブログを最後まで閲覧くださりありがとうございました。
最後に。
この道を必死で切り拓いて踏みしめてきた人達と、この道にアスファルトを敷いてくれた人達。そしてこの道に対して、尊崇と感謝の意を表します。
ありがとうございました。