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【国道471号 楢峠】 開かずの国道!勇者の商売あがったり 【岐阜県 富山県の酷道】

こんにちは!まるちゃんです。

このブログを閲覧くださりありがとう!

今回は開かずの国道471号、楢峠を紹介したいと思います。

岐阜県と富山県をつなぐ天下の国道471号。でも、ほとんど通る人はいません。いや、通れない。よく言われるように開かずの国道、常時通行止めです。

今回紹介する、国道471号ルート。ほぼ通行止め。

例えば岐阜の飛騨高山から富山に行きたいと思ったら、国道41号を通るのが正解。本当に、よくこんな立派な道をここに作れたなぁって思くらい立派な道だ。

高山市から富山市への国道41号ルート。

じゃあ、41の迂回路をと思って探すと「ない」。国道360号や県道を選んでも、最終的には41に合流する。国道360号を西方面へ行く天生峠を超え、白川郷から北上する手もあるが、そもそも天生峠が開いてる事はまれだ。んと、まあ開いていても通行はあまりおすすめできない。じゃあ、国道471号の楢峠を超えて富山に行くよ!やけくそになったところで、そもそも大抵通行止めだし、超えられたとしても自分のルート選択に対する後悔は不可避だ。

飛騨高山から、富山に行くだけの事だけなのに選択肢がないんだ。

岐阜の飛騨高山から、富山まで抜けるルートは実質国道41号しかない。それだけに、国道41号には敬意の念しかない。迂回路すら作れないほどの厳しい山々を切り拓いて、岐阜の飛騨高山と富山の間の地域の方々の生活を支えている!

勇者の旅立ちはここから。一級国道41から、471へ分岐する。

遠くに、今まで走ってきた道が41と471の重複区間である証明の串刺し2連おにぎりが見える。分岐というか、41と471の重複区間から471の単独区間になったのかな?青看板にははっきり「これから行く道は471ですぞ!」って書いてあるし。そうだったんだ。知らんかった。

あれ?この道は471の単独区間じゃなくて、472との重複区間だったんだ。472はどっからきたんだ?

基本、国道に於いては番号の若い道がえらい。一桁国道なんて道に出会った日には、膝をつかねばなるまい。

それはともかく、違う番号の国道が重複した場合はどうなるかと言うと、その道は国道界のヒエラルキーに従い番号の若い国道の名前が刻まれる。じゃあ、この道は重複はしているが472より471の方が若いから、471だ。そういう事だ。

ただ、県によっては律儀に重複区間であることを示すのに、2連でおにぎりを立てている。素晴らしい配慮としか言えない。中には3つの国道が重複してるからといって、律儀に3連おにぎりを設置してる県もある。いや、標識だけでなく、青看板にも記してる地域がある。

青看板が、ここを曲がると国道〇〇と、〇〇と、○○の重複区間であるとの情報を提示してくれている。が、国道マニアは歓喜だが、一般の方にはそれほど必要な情報ではない。

電柱にすら三連おにぎりを設置し、どう行けば国道〇〇へトレースできるか丁寧に教えてくれている。

(栃木県の鹿沼市)

県によって違うのは、三桁国道のほとんどは国じゃなく、県が管理してるから?だと思う。ほとんどの三桁国道は、国じゃなく、県が管理している。よく酷道を走ってると、峠の山頂が県境であることが多い。県境を超えた瞬間に風景ががらりと変わる事がある。国道だけれども大抵県が管理してるので、予算のかけ方が違うのか、その峠の重要度が県によってちがうのか、県境を超えた瞬間に風景ががらりと変わる事がある。

話を元に戻す。いつのまにか、471は360にのみ込まれる。471を走ってたつもりが、360に。この地域はどの国道はどこがどういう風に重複してるのかわからん。

ついに、ここまできた。まっすぐ行けば(開いてれば)天生峠に行ける。右に曲がれば、(開いていれば)残念ながら国道471、楢峠へ。

これから、富山に行くんだ。

それだけのことだ。

それだけのことが、本当に困難なんだ。

今に始まった事じゃない。先人達はみんな、たかが隣町に行く為に命を賭してこの道を切り拓いたはず。

勇者の仕事って何だろう?魔王を倒し、闇につつまれた世界を救うことだ!でも、この道の魔王はなかなか世界を闇につつんでくれない。数量限定、期間限定の魔王だ。

勇者に仕事くれ!

開かずの国道471。一般的に酷道と呼ばれる道は、冬の間は冬季通行止めとなる。4月になって、雪解けして走れればいいんだけど、大抵そうゆう道は6月下旬辺りまで冬季通行止めだ。で、冬季通行止めが終わった瞬間、道路補修と称し通行止めに入り、冬になりそのまま冬季通行止めになる。以下エンドレス、、、。

つまり、常時通行止めのこの道の魔王は引きこもりだ!天空の剣を握りしめ、勇者は叫ぶ!出てこいや、引きこもりのバラモス!と。

とかいきがった勇者。どうせトロルあたりが出てくるんでしょ?と実は思っていたのだが、本気でバラモスが出てきた!

この国道は本当に酷い、、、。

酷道のキャッチフレーズと言えば、断崖絶壁ガードレールなしの1.2車線!対向車との離合困難!とか書けばイメージが沸きやすい。

だが、この道のキャッチフレーズは、「酷い、、」の一言に尽きる。

画像を見ていただければお分かりいただけるはず、、。語る言葉がない酷さ。

酷道って道の狭さや標高、ガードレールの設置の有無とかいったスペックも重要な要素だが、道だけじゃなくて風景とか雰囲気も重要。もう、その辺がものすごい。

勇者だけど、勇気がなくなってきた勇者。

だって、酷道だっていう空気感がものすごいんだもん。

旋回スペースどころか、離合の為の退避スペースすらなかった道中に初めての旋回スペースが!そこに471と472の共著であることを証明する2連おにぎりが、、。これは、魔王の紋章であるに違いない。

本当に旋回できるスペースがなかった為、もう進むしかなくここまできたが、、引き返そ、、。否!これは魔王の心理攻撃だ!負けるものか!勇気を奮い立たせる勇者。

ああ、、もう何ていったら言いか。

兜をとり、髪の毛を両手でかきむしりながら勇者はつい、

「対向車が来たらどうすればいいのさ!」

酷道と言う魔王に挑む勇者が、今更ながら基本的な疑問を叫ぶ。

つづら折りなのにガードレールがない!横転して落下したら、その下の道で止まればいいが、そこもガードレールがないのでまたさらに下の道へ、、、。

もし対向車がきたら、つづら折りのカーブまでバックで戻って離合出来ればいいが、そのスペースがあるかは微妙。まあ試した訳じゃないので分からないが、試したくない。

落石も注意だが、その他もろもろたくさん注意しなきゃいけないものがいっぱいで困っています。

延々とガードレールのないつづら折りを登る勇者。背後に気のせいか魔王の紋章の気配がするのは気のせいか。

もうどうでもよくなってきた。旋回スペースがないんだもん。勇気はないが、、いやあるが、どっちにしろ進むしかないんだ。

落ちても大丈夫な区間は、自宅のソファーでくつろいでるかのごとくリラックスできる。もう、感覚がおかしくなっている。

一気に傾斜がきつくなる!空がきれいだ!美しい!しかし、ガードレールはない!

は⁉傾斜が突然平坦に!もしや!

樽峠から、飛騨を見下ろす。

この道を切り拓いた先人達と同じ風景を見ている。うれしい。

本当の峠。

ここが、樽峠。

なにもない。本当の意味での峠ってのは、観光地なんかじゃない。隣町に行く為に険しい山を越える通過点。なにもない?これでいい。

本物の峠。

国道157でもお地蔵様があったけど、471でも、、。無事を祈る気持ちと、慰霊の気持ちが混ざり合う。

下りに入る。道の状態は御覧の通りだ。

ん。ナニコレ?

とぼけてもしょうがない。岐阜、富山県道34号、利賀河合線。酷道マニアにおいては絶対に通れない険道として有名すぎる。行ってみたいけどね。通行止めだから行かないよ。ルール守れないなら、酷道マニアなんてやめるべき。

ガタゴト車を揺らしながら下るが、魔王の紋章を見ると心が和む。

何故に、ここだけ高規格道路?

ついに県境を越えた!勇者は傷だらけだが、越県を示す看板も傷ついてる!

魔王の紋章も傷ついている!勝利までもうすぐだ!

紋章がゆがんでるのは積雪の影響なんだろうか?好きで通行止め、引きこもりになったんじゃない!との主張が聞こえる。魔王も大変だ。

自分も雪国出身だから言うけど、雪っていう自然の前には全ての生き物は無力。雪国に住んでる人々は冬になる度に雪と対峙し、全力で生き抜く努力をしなければいけない。

でも、雪が降らない地域に住んでみると、雪が懐かしくなる、、。不思議だ。

瀕死の魔王。最後の魔力をふりしぼり、ベギラゴンを放つ!どうする勇者?

落ちたら死ぬ。

酷道を走ってると、ここは落ちても大丈夫ってとこにガードレールがあって、落ちたらやばいよってとこにガードレールがないことが多い。路肩が脆弱な為に技術的に設置できないのか?危険すぎて、施工工事そのものが出来ないのか?両方か?

 

この道を通るのは危険だが、切り拓いた先人達と、アスファルトを敷いてくれた人達は、もっと危険だったはず。

勇者はマホカンタで魔王の最後の攻撃を跳ね返し、魔王は息絶える。

立派な2連おにぎり。今やこのおにぎりは魔王の紋章ではない。国道471と472の重複区間を声高らかに叫んでいる。平和が戻った!

エンドロールへ。

フィナーレ。

勇者の帰還。

このブログを最後まで閲覧くださりありがとう!

最後に。

この道を必死で切り拓いて、踏みしめてきた人達と、この道にアスファルトを敷いてくれた人達。そして、この道に対して尊崇と感謝の意を表します。

ありがとうございました。

 

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