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【暗峠 国道308号】 峠の設計者は語る!つづら折り?何それ⁉美味しいのか? 【大阪府 奈良県の酷道】

こんにちは!まるちゃんです。

今回紹介するのは日本一の激坂石畳酷道、暗峠を擁する国道308号線です。

いきなりいっぱいいっぱいの画像(-_-;)この国道は大阪と奈良という日本における超重要都市間を直線的にショートカットできる国道ですが、そこにある山を越えるのにつづら折りではなく直線的になってるが故に、激坂になっている。何故ほとんどの峠はつづら折りになってるのか?その理由が分かる峠です。つづら折りにしないとこうなるからだ。

この画像は、同様の線形を持ってるが故に激坂になっている筑波山の茨城県道139号。西の激坂横綱の暗峠に対し、東の激坂横綱だ。

両者ともつづら折りになってないが故に、激坂になっている。何故つづら折りにしなかったのか?両者の共通点は、狭い道の脇には家々が建ち並び人々が住んでいる。要は生活道路なんですね。一般の峠は、離れた隣町に行く為に山を切り拓き、登って降り易い様につづら折りになる。そこに人がほとんど住んでないから道のルート設計は自由だ。が、そこに人々が住んでいて町があり、その生活道路の延長線で峠を切り拓くとしたら?峠の山頂がはるか遠くではなく、もうちょい先だったとしたら?峠の山頂までもうちょいだから、いまさらつづら折りにする?まっすぐ道つくっちゃえ!そんなノリでは(^▽^)/あくまで自分の妄想です。

勇者の旅立ちはここから。

大阪側の峠の麓、近鉄のガード下のあの迂回を促す青看板があるとこって言った方が分かりやすいか。

暗峠を超えたいのなら、こっちはダメ!迂回して、こっちから行って!と訴えてる。この一方通行を逆走したら激坂だから危険というより、この辺に住んでる方々の生活秩序を守るためだろう。この峠の魔王は優しい。秩序をちゃんと守る、礼儀正しい魔王に違いない。

この道の大半は生活道路なので、天下の公道とは言え、趣味で走る場合は地元の方々に迷惑かけないよう、自分で考えられる範囲でもいいから気をつけようね。自戒を込めて。あと、車で走行する場合は、徒歩の勇者とかロード乗りの勇者とか途中いるから、気をつけて楽しく走ろう。

また、車で走る場合の注意事項。熱に弱い車は水温に注意して、走る時の時期や時間帯を選ぼう。今回走った時は梅雨の時期の明け方の肌寒い気温だった、にもかかわらず途中の退避スペースに行くまでに水温は13℃上昇した。これが真夏だったら、、、。加えてFR車は、雨が降ってたら走らないほうがいい。この時は雨上がりだったが、所々で後輪が空転して、冷や汗かく場面がいくつもあった。最後に、特にMT車の場合は車輪止めがあると安心できる。坂道の途中で止まる場合、もしくは止まってしまった場合、車からちょっと離れた隙にサイドブレーキが外れてしまった瞬間、車はまっさかさまに坂下へ。気づいた瞬間急いで戻ろうとしても、とても間に合うレベルの傾斜ではない。自分の安全もそうだし、他人の安全のためにもね。

 

※尚、この時は最初に奈良県側から超えて、その後大阪側から再び超えました。大阪側から話を進めますが、画像によっては車の進路方向が逆になってますので御了承ください。

 

青看板のルート通りに迂回すると、ここに出る。ここで左に曲がるか、右に曲がるか。

竜王リターンズ!

茨城県道で倒したはずの竜王は大魔王の魔力により甦り、再び勇者に問う。世界の半分をやるから、引き返せと。「はい」なら右へ、「いいえ」なら左へ。勇者は昔ファミコンゲーマーだったので、攻略チャートを知っていた!否!!当然左だ!

 

左に曲がった瞬間、勇者は「しくじったっ(;_・)」と舌打ちをする。右へ曲がればよかった、、。しくじり勇者。茨城県道139においては、鳥居の前までは急斜だけども、まだいけると思える前座区間があった。だが、暗峠は最初から最後まで全開で連続攻撃をあびることになる!もえさかるほのうにつつまれる勇者。

「おろかものめ!おもいしるがよい!」

 

ドラレコの画像だと、車両自体が坂に合わせて傾斜しながらの撮影になるので、激坂っぷりが分かりずらい。通してこの程度の傾斜の道を走り抜けてると思ってほしい。

この辺から住宅街を抜けて、竜王の攻撃は一気にギアが上がる!が、一方の勇者は、リアルにギアを上げることなど出来ない。1速でもいっぱいいっぱいなのに、ギアを2速に上げたら絶対に登ることなどできない。

茨城県道139と比べて、暗峠の方がヤバイ理由として、139よりもきつい傾斜という点もあるが、とにかく激坂なのに狭い!139は通して住宅街なので、最悪、人様の敷地を利用させてもらえば離合できる。だが、暗峠の後半は離合出来る程の幅員がないことが多い。退避スペースは所々にいくつかある。ただもし対向車が来たら、山頂からやってきた車がこんな傾斜をバックなんて出来ないから、麓から来た車がそこまでバックすることに。バックていうか、ブレーキを押し踏みしてその退避スペースまでずり落ちてくしかない。

ありえない。

水温がスタート時85℃であったのが、ここで98℃に。サーモスタット全開でも追いつかない。やむを得まい。勇者はここで攻撃を中断して、「毎ターンベホイミ作戦」を英断する。

「毎ターンベホイミ作戦」とは、とにかく平坦な退避スペースで水温を安定させる作戦だ。勇者の姿が消え、竜王は目標を失って怒り狂い、やたらめったに炎をはきまくっている。その姿を見てほくそ笑む勇者。

 

全回復した勇者。一気にケリをつける!その勢いで竜王の前におどりでる!

「あ、傾斜が今までと桁違い」

自然と、勇者の目からはあふれんばかりの涙が。

 

あ!あの有名な90度ターン地点に来た。

ブレーキ痕がある。これは、よくある峠のドリフトとかでできたもんじゃない。普通に止まろうと思って、ブレーキを踏んだ先人達の軌跡。

ありえん傾斜と、ありえん角度のカーブに対峙した勇者は泣き叫ぶ。

「ああ、勇者様!どうかお助けてください!」

他力本願の勇者。

 

叫ぶしか選択肢がない。

ありえない。

 

つづら折りにしてはどうか?という識者の意見をガン無視で、道はまっすぐに、そして狭く、暗峠の山頂へ向かって続いていく。傾斜はと言うと、もうドラレコの画像でも分かるくらいありえん領域に入る。

 

はじめてのおにぎり。左が国道だと教えてくれてる。まあ、見た目的には左の道も、右の道も大差ない。右の道が国道だと言われても、この頃に至っては驚かない。

徒歩勇者発見!この勇者は、この車のエンジン音(悲鳴)を聞いて、すかさず道を譲ってくれた。峠においてはお互いが気を付け、お互いが譲り合うことが、事故を防ぐ事につながる。さすが徒歩勇者!ありがとう!そしてがんばれ!

 

そこら辺にある農道の方が、まだ広い。

ん!空気が変わった。

風景が変わったというより、空気感が、峠のオーラが変わった。

国道308号、暗峠の山頂、石畳の上に勇者は立つ。

うれしかった。

大阪の皆さんこんにちは!

奈良県側から走った時に、峠の中腹で見えた景色。

はじめて大阪に来たが、それが暗峠から来れた事を誇りに思う。

奈良の皆さんこんにちは!

暗峠から奈良県側にしばらく走って見えた風景。

 

これが峠なんだ。

 

今は迂回路なんていくらでもある。でも、先人達は乗ってる馬がひっくり返りながらも、めげずに、必死にこの峠を超えていた。

 

先人達と同じ風景を見ている。

 

暗峠から降りる序盤の奈良県側の傾斜は、いくぶん優しい。何故なら、ある程度は?つづら折りになっているからだ。

だが、しばらく行って生活道路に入ると、大阪側と全く同じ。峠に直線を敷く、すなわち激坂になる。

どこを目標にするかにもよるが、ここで308をトレースするのに「ちゃんとした道」を通る事になる。どこへ行けばいいのかさっぱりわからん。

迷子の勇者。

あ。これこれ!おにぎり発見!

おにぎりを見てテンション上がった勇者は、気持ちよくギアを上げていくが、この酷道への入り口を見て、テンションも下げ、ギアも下げてゆく。

冬季における通行禁止車両に関する告知。この時は7月。何故回収しないのか?こういった所になんというか、県のこの国道に対する重要度が表れる。

あの奈良県、奈良市の国道です。ここから奈良の大仏にはすぐ行けます。

「あべし!」

たいしたキャラ設定のない勇者のキャラが崩壊。

正確にはどうだか分からないが、最も狭く、最も急傾斜。体感的に。

 

息も絶え絶えの竜王。勇者の形勢は有利!だが、ここで竜王は「マヌーサ作戦」を敢行する。もうMPも尽きた竜王、となえられる呪文はマヌーサくらいしかない。ここで幻惑を勇者に見せる!

天下の国道308はどっち?

右でしょ?右の方が広い。

 

見事間違えました。やるな、竜王。

正解は左。

立派な道が国道であるとの認識は、至極当然なはずだ。

ほのうをはくことすら出来ない竜王、勇者に対し最後の攻撃を仕掛ける!

「サンドイッチ作戦」!

ださい名前の作戦だが、慈悲もないフェンスと、血気盛んな草木に勇者は挟まれる!

半端ない。

究極呪文、ベギラマによって勇者は竜王にとどめをさし、エンドロールへ。

フィナーレ。

普通に離合不能。

勇者の帰還。

このブログを最後まで閲覧くださり、ありがとう!

最後に。

この道を必死で切り拓いて、踏みしめてきた人達と、この道にアスファルトを敷いてくれた人達。そして、この道に対して、尊崇と感謝の意を表します。

ありがとうございました。

 

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